2月17日にハンガリーはブダペストに位置するハンガロリンクにて「IMSA Michelin Pilot Challenge Series」の第5戦が行われた。
Pista × HiMA RACiNGは前回鈴鹿にて新しく投入したAston Martin Vantage GT4をスペシャルカラー「BUTTERF1Y↑1DERFUL↑」に変更し13時のレースへとしーなありさが挑んだ。
予選:2位 気温 29℃/路面温度 39℃
予選のアタックラップは2周。緊張感のある2回のアタックでどこまで攻めていけるのかドライバー力が試される時間だ。
1周のアタックは1:53.183で4番手。1コーナーのブレーキングが少し手前になってしまい、続く2コーナーではブレーキングを攻めた結果ややラインを外れてしまった。2周目のアタックは先ほどミスがあったコーナーをしっかりとまとめ、リズムよく攻めていけた結果1:52.847を記録し予選を2番手で終え、決勝はフロントローからのスタートとなった。
決勝:3位 気温 29℃/路面温度 39℃
決勝は予選と同じコンディションの中で始まった。
直前のセットアップ変更に少しの不安を覚えつつ、フロントローからのスタートとなったPista × HiMA RACiNG Vantage GT4だったが、最終コーナー出口からの加速が鈍ってしまい1コーナーで3番手からスタートした4号車AMG GT4に先行を許してしまいポジションを1つ下げてしまう。
大きな混乱もなく1周目を終えた段階で、ポールポジションからスタートした1号車AMG GT4が逃げの体制に入り2番手争いをしている4号車AMG GT4とPista × HiMA RACiNG Vantage GT4に対して1.2秒の差をつける。一方後方4番手を走る7号車Cayman GT4に対しては1秒の差があり集団が分かれる状態となった。
周回を重ねていく中でトップは1秒以上速いペースで後続を離していく。
こちらは2番手とのペース差はほとんどなく大きなアクションがないまま周回をしていく。何とかポジションを戻したいPista × HiMA RACiNG Vantage GT4は果敢に攻めていくが4号車AMG GT4のペースに飲まれ、思うように周回することが出来ないでいた。
ブレーキングで差を詰めたり、前を伺う動きでプレッシャーを与えようとするが、効果はいまひとつ。逆に前に出たい気持ちが強く出すぎてしまいこちらがミスを重ねてしまい差が広がるシーンが多く見られた。
オーバーテイクが叶ったのは9周目の1コーナー。ブレーキングでインに飛び込み2番手を取り返すことに成功する。
ここから少しでもトップとの差を縮めるためにペースを上げ始めたが、4号車AMG GT4もこのペースについてくる。2台の差は0.7秒から1秒の間で、常にバックミラーには4号車AMG GT4が映り続ける状況。相手もオーバーテイクが出来るほど近くにいたわけではないが、その存在は大きなプレッシャーとなった。
15周目からTCRクラスの車両が周回遅れとして前に出てきたが、この2番手争いに大きな影響を与えることはなかった。
そして29周目の終わりにPista × HiMA RACiNG Vantage GT4はピットに向かう。1度目のピットストップではタイヤと燃料を補給しピットを後にする。その1周後に4号車AMG GT4がピットイン。こちらもタイヤ交換と燃料を補給しピットアウト。1コーナー進入でPista × HiMA RACiNG Vantage GT4は前に出ることが出来ずオーバーカットされてしまう。
だが次の2コーナーでアウトラップでタイヤの暖まっていない4号車AMG GT4がミス。アウトに車両が流れたところに仕掛けに行き、3コーナーでクラスラインを狙ったが、上手く合わせられず先行を許してしまった。
4号車AMG GT4のミスを誘いだすためにマシンをプッシュし続けるPista × HiMA RACiNG Vantage GT4だが、その差は埋めるにはあと一歩足りずもどかしい時間を過ごすこととなった。
僅かな可能性にかけてPista × HiMA RACiNG Vantage GT4は2回目のピットタイミングを早め、45周目終わりにピットへ。ここで完走できる分の燃料を入れピットアウト。4番手でコースに戻りそこから怒涛の追い上げを始め自己ベストに迫るペースで周回を重ねる。
TCRクラスの処理に手間取る場面もあったが、順調に走行を続け4号車AMG GT4に対しても徐々に差が縮まっていた。
そして運命の61周目、4号車AMG GT4が最後のピットストップに向かう。この時点で後方23.5秒まで差を詰めていたPista × HiMA RACiNG Vantage GT4だったが、0.6秒足りず前に出ることはできなかった。
こうなるとコース上でオーバーテイクするしかないが、差を縮めるべくプッシュを続けた代償か消耗したタイヤはバトルが出来るほどの余裕は残っていなかった。
2時間のレースはたった1秒の差に泣き、3位でレースを終えることとなった。
しーなありさ
今回は予選でのスピードは十二分に発揮することが出来ましたが、レースは正直散々なものになってしまいました。
この2つの結果は直前でのセットアップ変更が起因になっていると見ています。1発のタイムは出るようになりましたが、レースでは1周毎のフィーリングに一貫性のないものへと変貌しコントロールが難しい車でした。
セットアップ変更も原因ではありましたが、自分自身のメンタルの弱さも大きな問題だと感じています。
抑えられてた時間にペースが乱れてしまい、冷静さを失い焦りの多い走りだったと思います。
色々な問題が表に出て情けのないレースをしてしまったことを申し訳なく思いました。
次はシリーズの最終戦で市街地コースのロングビーチでは今のような走りでは完走も難しいコースでなので、今回のことを糧に次は胸の張れる結果を出せるように頑張りたいと思います。
コメントをお書きください